Learn about CBD Chapter 02
アントラージュの不思議な世界
Chapter 0201
エンドカンナビノイド・システムの発見
THCよりも遅れて研究が本格化したCBDですが、その発見（単離）は、THCよりも早い1940年のこと。ちなみにTHCの単離は1964年です。THCの「ハイ」になる薬理作用が知られるようになると、しばらくは「カンナビノイド研究」＝「THC研究」の時代が続きましたが、その過程で1980年代に発見されたのが「エンドカンナビノイド・システム」です。
エンドカンナビノイド・システムとは、いうなれば身体と心のバランスを制御するマスター・コントロール・システムです。人間の身体は、ニューロンや神経組織、細胞、酵素やホルモン、化学物質などが織りなす複雑なネットワークによって、体内の環境が一定に保たれています。ホメオタシス（恒常性）とも呼ばれます。このホメオタシスを維持するため、絶えず働いているのが、エンドカンナビノイド・システム（ECS）です。「エンド」とは「Endogenous＝内因性」の意味ですが、「カンナビノイド」と付くのは、それが医療用大麻草の研究のさなかに発見されたからです。
薬としての大麻の効用は、何千年も前から様々な文化で知られていました。では、なぜ効くのか？ その研究の最中に、私たちの身体は大麻由来のカンナビノイドに似た物質を自ら生み出すとともに、それらと結合する受容体を持っていることが発見されたのです。しかもその受容体は、脳をはじめ、全身を巡る神経組織、血管、消化管、内臓や骨にまで存在することが判明。さらにこのECSは、人間を含む全ての哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類にまで備わっていて、その起源は人類が誕生するはるか昔、約6億年前まで遡ると主張する学者もいます。
加えて、ストレスなど何らかの原因でこの内因性カンナビノイドが不足すると、心と体に様々な問題が起こることも分かってきました。同時に、この内因性カンナビノイドの不足を、大麻由来の植物性カンナビノイドで補えることも分かってきたのです。なお、エンドカンナビノイド・システムは、現在、以下にあげるような生理作用に影響を与えているとされています。
・睡眠
・食欲、消化、空腹感
・気分
・運動制御
・免疫機能
・生殖機能と受胎能力
・痛みと炎症
・記憶
・神経細胞の成長と発達
・体温調整
Chapter 0202
CBDの効用とアントラージュ効果
エンドカンナビノイド・システムの存在が医学界で知られるようになり、医療用大麻の可能性について研究が進む中、大麻由来の植物性カンナビノイドのなかでも、THCに負けず劣らず高い医療効果を持つことが分かってきたCBDに、高い注目が集まっています。
現在、CBDの医療効果に関する研究がいくつもスタートしています。たとえば、自閉症やアルツハイマー、うつ病、不安神経症やADHD、ガンや自己免疫疾患、関節炎や偏頭痛、てんかん症候群や統合失調症、皮膚病や睡眠障害......etc。CBDが効く可能性のある疾患や症状は、じつに多種多様です。アルコールやタバコ、ドラッグへの依存症治療薬としても、CBDの可能性が取り沙汰されています。
まさに「奇跡の薬」とも呼ぶべきCBDですが、その研究はまだ始まったばかり。膨大な時間と労力とお金がかかる医薬品認証には、まだ時間がかかりそうです。現在、全国民の7人に1人が使用経験があると言われるアメリカでも、CBDは医薬品というより、健康食品やサプリメントとしての流通が中心となっています。というのも、CBDをはじめとしたカンナビノイドの作用の仕方は、西洋医学で一般的な化学合成された医薬品とは違う。むしろ漢方の生薬や、ハーブ療法に使われる植物、アロマテラピーにおけるエッセンシャルオイルなどに近いと考えられているからです。
大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれていますが、CBDの薬理作用はそれら複数のカンナビノイドが一緒に働くことで、CBD単独で作用する場合に比べてより高い治療効果を発揮するということが分かってきました。これを「アントラージュ効果」と呼びます。CBDとCBD以外のカンナビノイド、さらにはテルペン、フラボノイド、脂肪酸、エステル、ラクトンといったカンナビノイド以外の植物性化学物質が相乗的に働くことで、1+1が2以上に、5や10の効果を生み出す。それがアントラージュ効果です。ちなみに、Entourage（アントラージュ）とはフランス語で「取り巻き」や「環境」という意味。その複雑な相乗効果が解明されるにはさらなる時間が必要ですが、すでにいくつかの基礎研究も始まっています。
CALIFORNIA GOLDのCBDオイルは、このアントラージュ効果を最大限に引き出すよう、細心の注意を払って製品化されています。「ブロードスペクトラム」という高度な精製技術によってTHCを完全に除去しながらも、CBDとCBD以外のカンナビノイド、そしてテルペンやフラボノイドといったプラス・アルファの成分もたっぷり封入。植物が持つ不思議な力をできるだけ丸ごと、絶妙なバランスのままに再現することで、CBDの魅力を最大限に体感していただきたいと考えています。